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BRIEFINGさんはゲーム業界とのコラボが初めてとのことですが。

 

小雀氏01
BRIEFINGデザイナー 小雀新秀氏
1999年、株式会社セルツに入社。「BRIEFING」「WRAPS」など、自社ブランドのデザインを手掛けるクリエイティブディレクター。

小雀:実は、うちの社員の七人くらいがモンスターハンターをやってるんですよ(笑)。異業種ではあるのですが、どういう形でコラボできるのかな? と、いろいろ考えました。

大倉:やっぱりバックボーンだったっり作りこみの深さだったりを体験している方たちなのでベクトルは違いながらもモノの作りこみをしているという部分で、何かリンクしているところがあるのではないのかなと。基本的に「モンハン」大好きなので、一番初最初のきっかけはそこかもしれませんけれど(笑)。そこからだんだん深みが出てきた、という感じです。

開発からバッグができないか?という意見でスタートしたんですよね?

辻本:「カッコイイバッグ」を探してきて欲しいという注文を最初に出しました。ゲーム機を持っているときに、そのゲーム機をもって、しかもそれにあわせたものを身につけて、ひとつのまとまったファッションになっている……僕個人としてもいつもそこに拘っているというか、そうあればいいなと思っているので、バッグの企画担当に話してからBRIEFINGさんのお話をいただいて、結構すぐ決まりました。

小雀:基本的にこの形はバイカーとか自転車を乗る方とか、そういう方向けのモデルとして作ったものなんですが、ボディバッグとしても使えるんです。なおかつ、ウエストに付けながら足の太ももにも固定できる。中はポケットもオーガナイズされていて、ここは何用、というわけではないのですけれど、電子機器系ってサイズが近いものが多いので、ちょうどPSP®も入るサイズのポケットもあったりして。こういったアクティブな形というのも良いのではないか、と提案させていただきました。

辻元P01

 
プロデューサー 辻本良三
1996年、カプコンに入社。プランナーとして様々なタイトルを担当した後、「モンスターハンターポータブル 2nd」以降、「モンスターハンター」シリーズのプロデュースを手掛ける。

辻本:意外と携帯ゲーム機でも、結構単体で持つことはなくて、充電器を一緒にもっていたりとか、違うソフトを一緒にもっていたりとかするので、機能性と言う意味ではポケットが多いということは、ユーザーにとってもすごくありがたいですよね。「カッコイイ+機能性」ということは、僕もいつも言わせて貰ってるんですけれど、実際に手に入れてコレクションだけっていうよりも、日常的に使って欲しいなぁというのが多分BRIEFINGさんもあると思うんですけれど。このバッグは、すごく実用性を兼ねているなぁと思いました。

小雀:せっかくコラボをするのであれば、なにかしら相手方のイメージであったり、その辺はちゃんと共有できるもので一つに創り上げるような形じゃないとコラボの意味が無いので。そういう部分では、内装の生地の色なんかも提案させてもらいました。

実際に出来上がったバッグをみていかがですか?

辻本:かっこいいですね(笑)オリジナルのタグも作っていただいて。

小雀:あんまりひとつのレーベルに同じように名前を入れるというのは、そう何社もやっていることではないですね。

 

小雀氏01
BRIEFINGブランドマネージャー 大倉正人氏

タグに発売日も入ってるんですね。

辻本:持っててチラッとした時に見えるっていいですね。「実はコレ」みたいな。

小雀:「実はそうなんだ」位の方が、使う側からするといいのかなと。

大倉:基本的にとにかく「道具」として、というところを重要視しておりまして、私も使わせてもらっていますが、どこに何を入れるのかというイメージが湧きやすいっていうのが、ツールとしていいんだろうと思います。

辻本:カタログを見せていただいて、「使う」ことを想像しながら作られているんだろうなと、感じました。

小雀:バッグって僕はやっぱり「道具」だと思っているんです。最近はファッションの一つとして取り上げられていますけれど、基本的には中にモノを入れて運ぶ道具ですよね。使い勝手の悪いものって一回使ってダメだったら、箪笥の肥やしになっちゃうと思うんですよね。本当に気に入ったものって、ずっと使っていただけるじゃないですか。そういうものじゃないと道具として成り立たないと思うんですよ。実際に「ここに何を入れてください」とこちらから押し付けるわけじゃなくて、その人の使うシチュエーションやシーンによっていろいろアレンジできるものの方が、より愛着も生まれると思うんですよね。

辻本:ゲームでも、遊びの場だけを用意して、あとは自由に遊んでくださいっていうのがあったりするんですが、結構それと似ている感じがしますね。

小雀:モンスターハンターも自分達でキャラクターや武器を創り上げていくじゃないですか。要は、カスタマイズの部分だと思うんです。特に男性はカスタマイズ好きなので、BRIEFINGも自分の買ったカバンに別のポーチをつけたり出来る仕様にしています。そういうところも近しいのかなと。

辻元P02

 

辻本:「方法は用意したので、ご自由にどうぞ」っていうところはすごく大きいですよね。オリジナルの使い方をしていることが自分の中でカッコ良いなと思えたりとか。「オレこんな使い方してるよ」みたいな楽しみはありますよね。一緒ですね、そういうところ。

大倉:制限がありながらも自由ですよね。かつ、他の使い方とか気になったりしますね。モンスターハンターをやっていて、一緒にプレイをした他の人の武器が気になるような。

辻本:じゃあその武器でやってみようか、みたいな(笑)。広がりも出てきますよね。同じものでありながら、オリジナリティを使い方によって出せるというのはすごく共感をもてますね。

小雀:使い勝手いいですよって言っていただけるのが嬉しいですし、長く使ってもらえるということが、作り手として一番嬉しいですよね。やはり、ユーザーに喜んでもらうのが一番。

辻本:僕もデザインだけで買ったバッグを使わなくなることがありました。一回しか使わなかったりとか(笑)。ほんとにちょっとした使い勝手で、ずっと使うことがイヤになることってありますよね。

小雀:アクセスする手段が面倒くさいと使い辛くなっちゃうんですよ。究極で言えば、昔の牛乳配達のバッグみたいなものとかも原点ですが、じゃあそこに、ここにポケットがレイアウトされてたほうがいいんじゃないか、ハンドルがこのくらいの長さがいいんじゃないか、というように、使うシーンを想像しながらどういう風に作っていくかという。組み立てとしては、有る程度いくつかある物を組み合わせてみたり……つまりアレンジの方法ですよね。

辻本:そうやって、現実的に想像しているからこそ、これは使いにくいだろうとか、ジャマだろうとか見えてくる事もありますよね。結構ゲームもそうで、遊ぶことを想像しながら、最後は客観視点で作っていくんですよ。客観的に観て、これが面白いのか、遊び方としていいのか、というのを決めていく。もの作りの原点はそこにあるのかなって気がしますね。

 

小雀氏02

小雀:あとは、新しい試みとして、形や持ち方などの提案含めて、「こういう付け方や、こういう使い方があるんです」と説明したときに「あー、なるほど!」なんて言っていただけると、「よし!良かった良かった」と。そういう言葉を言って頂けると、そういうトライアルっていうのも非常に良かったのかなと。今後はこういうことも、もっとしていかないとな、と思いますね。

辻本:このバッグの発想というのはどういうところからきているんですか?

小雀:先ほども少しお話しましたが、僕の周りのバイカーの友達なんかがバイクを乗る時に、ウエストバッグじゃなくて膝とかに付けられるバッグがあれば便利なんだよね、みたいな話があって。確かにそういうバッグってなかなか無かったのでそういうのが一つと、今、流れ的にボディバッグ系の動きがかなり良いものですから、その辺を融合できるものが作れないかなと。あとは僕が釣り好きで、釣りをする時の……という裏事情もあるんですけれど(笑)。手には竿だけ持ってるっていう動き方が出来て、身軽で使いやすいんですよね。

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辻本:フィット感があるので、「バッグを持っている」感覚が無いって感じですよね。両手が空くので、荷物を気にせずモンスターハンターも楽しめますね。

小雀:ホルスター系のバッグですが、ボディバッグにしたときは脇の辺りに収まりますし、ウエストタイプにしたときには太ももに収まるので、使いやすいと思います。裏は通気性がいいメッシュ仕様なんですよ。

辻本:中のポケットはハンターズモデルもちゃんと入るサイズですね。ハンターズモデルもデザインを監修させてもらったんですが、あれもまさしく発想はデザインが持ちやすくてカッコイイものと、機能性に優れているということを意識してやらせていただきました。

小雀:店頭でモックアップを見てきました(笑)。

辻本:有難うございます(笑)。

では、最後にモンスターハンターファンの皆さんコメントをお願い致します。

小雀:やはり、絶対「MHP 3rd」を手に入れたらPSP®をずっと持ち歩くと思うんですよ。その時には、このバッグを使っていただければと。

辻本:今回のこのコラボは色々なタイミングで実現できて嬉しく思っています。本当にデザイン性も機能性も兼ねそなえていて、自転車で移動する人もPSP®を持ち運べますし、いろんなものが入るので、限定数ですが、ゲットした方はぜひ活用してください。

     
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